2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧
我々の世界は映画である。我々は映画としての世界に住み着いている。いや、正確に言わねばならない。映画の登場人物たちはその映画の中に住み着いているのではなく、取り囲まれ、貫かれ、配置され、話させられ、見させられるものとして取り込まれている。我…
濱口竜介の作品は、いつも物語の「先」、あるいはその「外部」を求めてしまう。『ハッピーアワー』(2015)のラストが、神戸を旅立った純(川村りら)を乗せた船が水平線を航海しているショットで終わるのであれば、『寝ても覚めても』(2018)は、丸子亮平…